「Fall from Heavenのコンセプト」より引用しつつ補足
ダークファンタジーの世界エレバスを舞台とした、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の長期キャンペーン『Fall from Heaven』を原作としています。ここは腐敗と贖罪のテーマが繰り返される世界であり、神々自身を含む全ての登場人物は不完全な存在です。
このMODは以下に挙げるものを直接の題材とする訳ではありませんが、ケルト神話、北欧神話、ユダヤ・キリスト教神秘主義、エドガー・アラン・ポーとH・P・ラヴクラフトの作品から着想を得ています。
創めに造物主がおられました。主の言葉と思考は、そのまま真実になるというものでした。初めて主が言葉を口になさると、栄光の場所と、主がこれから創造なさる世界を座って眺めることのできる玉座が創られました。その場所を主は天と名付けられ、玉座は秩序と呼ばれました。主は次に、玉座の腕に据えられる青いオーブについて語られました。主はこのオーブをテンポランスと名付けられ、そして時の流れを制御する力をお与えになりました。
主は、新たなる創造物について語り始めました。主は創り出したそれぞれに固有の名前を与え、生命と自由意思というふたつのものを授けました。それぞれは互いに違ったように創られましたが、総じて天使という名前を与えられました。合わせて21柱の天使が創られ、それぞれが神聖な教えを司る長となるよう定められました。
それぞれの天使は、主に良く仕え、きたるべき世界の創造という役目を忠実に果たすように創られました。天使たちは主を讃える歌を歌い始め、主は初めて他の者の声を聞くことができました。
天は多くの驚きに満ちており、天使たちは長い年月を学びと賛美に費やしました。主は時が至ったことを感じると、天使たちに境界の外へと飛び立ち、空虚の世界を天の写しとなるような創造で満たすように命じました。そして主は天使たちに創造の力を与えました。天使たちはあらゆる方向へと飛び立ち、主の意に叶うに値する、まことで善き多数の世界を創造し、そのことに満足しました。
創造が為されると、そこには様々な世界と、その世界に生きるほとんど無限とも言える多数の生命がありました。天使たちは各々の嗜好で世界を創造し、やがて全ての天使が力を合わせてひとつの世界を創り上げました。そこはエレバスと呼ばれ、彼らの最も偉大な作品となりました。
世界はあらゆる種類の生命や物質で満ち溢れましたが、天使たちは自分たちひとりひとりよりも更に優れた存在を創りたいと望みました。天使たちは自分たち各々の力を授けた、人間という種族を創ることで意見の一致をみました。その種族は天使たちの直系の子孫であり、ネヴェズは自らが司る教えの力を捧げ、この新しい種族の父となることを承知しました。ネヴェズの司る教え、つまり生命の力はアラウンに引き渡され、天使たちはネヴェズに妻として仕えさせるべく、ガベラと名付けた永遠の命を持つ女を創りあげました。
主は創造界を訪れると白い石床の上に降り立ち、そして全てを目にしました。この働きに満足すると、主は創造の力を天使たちから取り戻すことにしました。
他の神々は(あるいは主自身さえも)知らぬことでしたが、アガレスは創造の力を失うことを望んでいませんでした。力を取り上げられないことを望むのも許されず、既に存在するものを操る力だけしか残されないことを知ると、彼は自分に創造の力がまだ残されている間にそれを振るい、無色、大気、大地、炎、水、生命、そして死といった元素が無限に湧き出る
創造の力が消え去ると、アガレスは自身の世界の創造を続けました。その世界はニュクスと呼ばれ、無限に広がる元素の平野でした。彼はニュクスを天界の流儀ではなく、自身が思うままに創りました。この世界の生き物たちには他の天使や主のことを知らせず、アガレスは自分だけを崇めるように命じました。ニュクスは漆黒と、天界からぼんやりと反射する金色で塗り潰された、全ての面が希望の教えで統制された世界でした。夢、欲望、崇拝そして貧困が、この美しい世界に住む浅はかな生き物たちを支配しました。
他の天使たちはアガレスが創造を続けていることに気づきました。アガレスは、創造の力を自分たちから取り上げるのは無慈悲なことであり、自分たちが創造した世界が天界そのものよりも優れていることに主は嫉妬したのだと断言しました。創造の力を取り戻したいと切望していた、六柱の天使たちがアガレスに味方しました。そしてアガレスは自分が持つ無限の元素の源を彼らに見せ、それらを使って創造を行うやりかたを教えました。その天使とは、カムロス、アーロン、ケリドウェン、マンモン、エスス、そしてムルカルンです。
主が介入したのはそれからのちのことでした。アガレスの冒涜を目にすると、主はそれらを創造界から消し去ろうとしました。しかしながら、アガレスの汚染は創造界の全体にまで及んでおり、そこから邪悪な存在を消し去れば、あとには何一つ残らないことになります。主は創造界を破壊することを望まず、全ての天使たちに、天界からの追放と創造界での生を運命付けました。主が邪悪から善きものを引き離すために再び舞い戻る、その日まで。主は未だ忠実な天使たちに、自分が戻る日まで創造界を守護し、よい方向へ導くという務めを課しました。
アガレスに従った天使たちは、主の御心に反抗し、主に忠実な天使たちに対して武器を取りました。このときから、堕ちた天使たちは
天使たちの全てを天界から追放したあとで、主は天界と創造界を結ぶ道を切り離し、自分以外の誰も行き来できないようにしました。これに応じて、アガレスを除いた全ての天使は自分たちに仕える新しい天使の軍勢を創造しました。はじめに創られたのは大天使(Archangel)で、彼らの数は数千にものぼり、
しかし主の采配に不満であったアガレスは反抗しました。彼はニュクスへと舞い戻り、彼が創り出した生き物やこれまでに建造した記念碑など、そこにあるもの全てを破壊しました。ひとつの力の爆発で、美しかったニュクスは灰と化しました。その世界は今日に至るまで不毛な状態にあります。最も深い地獄と呼ばれ、かつて驚くべき生命で充ちていた世界だとはもう誰も思わないでしょう。
はじめは我々の世界と同じように、創造界には全ての種類の自然の動植物が存在していました。
ガベラはアガレスの叛乱をなぞるように、服従する存在に甘んじることを拒みました。彼女はネヴェズの下から逃げ出し、次元の狭間(Bair of Lacuna)へと身を隠しました。さらに、人々からは天から与えられていた不死の定めが失われました。 しかし肉体が衰えようとも、人々が授かった神聖な力は未だ彼らの魂を不滅のものとしていました。 そういった人間の魂の神聖なる世界との繋がりによって、人々は名だたる天使達を通して天使の力を得たり、死後に霊魂として人間界へ通じたりすることができたのです。
人間が六回ほど代を重ねる頃、オズ=ガベラは創造界に戻り、自分の子供として育てるためにアレクシスとフラウロスという二人の子供を攫いました。これらの子供たちが世界で最初の吸血鬼となりました。みずからの永遠ともいえる生を賄うために他者の命を奪う存在です。
神々は互いの立場の違いを埋めることができずに、創造界を股にかける戦争を始めます。全てのものがそうであるように、神々は確かな存在となることを欲し、その攻撃性は互いに争う強力な生物として発露しました。ドラゴン、巨人、大いなる精霊、そして神々自身が途方もないほどの魔法を解き放ち、創造界は壊滅の危機に陥りました。山々が造られては削られ、亀裂や湖がぽっかりと開いた傷口のように現れました。
その間、何百翼もの天使たちがアガレスの誘惑に屈しました。彼らは自分たちを創造した天使へ仕えることを辞め、堕天してゆきました。今日に至るまで、アガレスは他のいかなる者よりも多くの天使を配下としていますが、その中で彼の手によって創造されたものは皆無です。大天使ハイボレムでさえ、別のものが堕落した姿です。
雄々しい角を誇るケルヌンノスはスケルスの大天使でした。彼は敢えて単身でアガレスに挑みました。アガレスは勇敢な大天使を迎え撃ち、ケルヌンノスに彼自身が闇に塗れ堕落した幻を見せつけました。幻はあまりに強力でそれは現実のものとなり、ケルヌンノスは二つの存在に分裂しました。彼らは瓜二つでしたが、アガレスがハイボレムと名付けた新たな存在は、闇に塗れ、血に染まっていました。ハイボレムとケルヌンノスは戦いましたが、決着は付きませんでした。そのようにして、アガレスの大天使でさえも他から盗まれた存在なのです。ハイボレムは倒錯した嗜好の持ち主です。
スケルスとダナリンはあまり戦いには参加しません。代わりに自分たちを崇拝する人々の集団に気を配り、それらの人々は神に密接する影響により変化を受けます。スケルスを崇拝する人々はリョースアールヴとなり、エルフとして生を享けます。ダナリンを崇拝する人々はアイフォンとなり、水の中でも大気中と同じように呼吸できます。
神々の最も偉大な誇りである人類は、滅亡の危機に瀕していました。この時代の末期になると、部族の指導者であったインマヌエル・ロゴスは、神々の争いで傷ついた人々を保護するようにエロヒムに指令を出し始めました。
神々の戦いが創造界そのものを脅かすことが明らかになり、ダグダは停戦を呼びかけます。神々は会合を開き、盟約が結ばれます。神々は創造界から手を引き、特定の限られた方法でのみ干渉するという合意です。その証として、いかな神をも弑すに能う武器、ゴッドスレイヤーが作られます。
一部の者たちにとっては、盟約は酷なものとなります。アラウンの大天使バシウムは、盟約が結ばれたにも関わらず、それに反抗し地獄の軍勢との戦いを続行します。そのことは大勢に影響を与えません。ダグダの大天使カシエルは、神々が創造界から完全に手を引き、代わりに人々を自分たちのために戦わせることに疑問を持ちます。カシエルは神々の意思に依らぬことを人々に教えるため創造界へと降り立ちます。
神々の争いによる破壊は過ぎ去り、人々は文明を築き始めます。パトリアというひとつの帝国が興り、人々はリョースアールヴとアイフォンたちから様々なことを学び、また交易を行います。
パトリア帝国は強大な国家に成長していきます。バシウムの戦いは専ら地獄で行われており、カシエルはパトリア人の中にあって、信仰よりも哲学を重んじる人々に敬われます。オズ=ガベラの子供たちは、他の存在から生命を吸い取り我がものとする業を身につけます。彼らは人類にとっての災いであり、また文字通りの意味で唯一の天敵です。人類の歴史上、最も平和な時代です。
この間、ケルドン・キは住処とする牢獄でドワーフたちを削り出し、彼らにはキルモフによって生命が吹き込まれます。ドワーフたちは数世代に跨って地下道を掘り続け、地下世界を探索します。彼らは人間の領土のそばで丘の上に居を構えます。パトリア人の悪徳商人に酷い目に遭わされると、彼らの大部分は自分たちの地下道へと逃げ帰り、カザードという統一国家を成します。少数の部族は地表に残り、ルシュイアープという開放的なドワーフの帝国を築きあげます。
カイロリンはパトリアの皇帝となります。彼は聡明で人気のある統治者であり、人々に愛されていました。彼の妻が不実を働いたとき、彼は宮殿の最上部から身を投げることを考えます。苦痛の女王ケリドウェンはそこでカイロリンに語りかけ、取引を持ちかけます。それはカイロリンに永遠の若さを与え、彼の妻が死ぬたびに新たな姿で蘇らせ、裏切りの記憶に縛られず、彼女と再び出会い結ばれることができるようにするというものでした。その対価は、カイロリンがケリドウェンを崇拝すること、そしてパトリア帝国を彼女の望むように導くこと。カイロリンは同意します。
ケリドウェンはカイロリンに永遠の若さを与え、そして魔法を教えます。彼は世界で最初のアークメイジとなり、パトリア全土にいっそう堕落した圧政を布くため、他の者に魔法の使い方を教え始めます。数世代に渡り、絶対的で忌まわしい統治が続きます。妖術師たちは奇怪な実験でマンティコアやキメラやトロールといった生き物たちを作り出し、神のごとき統制で領土を支配します。カイロリンは直々に21人の弟子たちを指導し、それぞれを別々の魔道学院に配置します。
カイロリンは結局、自分が帝国に為したことを後悔し、神に救いを求めます。ナントスエルタがその祈りに応え、さらに強力な魔術師となる方法を彼に教えます。カイロリンはそうして得た力を、自身の帝国を叛乱に導くために振るいます。反省を拒む妖術師たちを鎮圧し、あるいは始末しはじめますが、幾人かはその粛清から逃れます。
パーペンタクは精神魔法の達人であり、カイロリンのお気に入りの弟子でした。カイロリンは彼を殺すには忍びず、代わりに沼の地下牢(現在の物見の塔)に幽閉し、物思わぬゴーレムに守らせます。しかしパーペンタクはカイロリンが思っていた以上に有能で、牢獄から遥か遠くまで意識を飛ばすことができました。牢獄から数マイルも離れた場所で捜索を行い、幻影を作り出し、人々の心を操るうちに、彼の心は酷使され崩壊寸前にまで至ります。しかし彼は何百人もの人間を牢獄まで引き寄せ、ゴーレムと戦わせて彼を解放させます。そして自らを、彼らの支配者であると宣言します。
カイロリン率いる善なる宗教軍と、妖術師たちによる魔法生物と不浄な魔法の軍団との間に起こった争いは、帝国を分断します。ついには9国にも及ぶ人間の帝国が割拠します。:
創造界は、その新たな姿に落ち着きを得ます。世界には、未だ数多くの強大で邪悪な存在がありました。大地に身を隠し続ける妖術師たちに、主を失い荒野を彷徨う存在となった怪物たち。失われた秘宝を回収し、隠れた秘境を調査しようとする冒険者には数多くの仕事がありました。そして、戦争がありました。
アイフォン族のトレントン・マヨシが、部族を救うべく探索を開始したのはこの時代でした。彼は唯一つ残された方法と共に帰還を果たします。それはアイフォンの守護神ダナリンを創造界に降臨させ、彼の子供たちを救済させるという儀式でした。しかしトレントンは神々同士による争いの再来をよしとせず、儀式を執り行わないことを選び、そしてアイフォン族とトレントンは滅びました。創造界から自分の子らを失ったことはダナリンに身を引くことを決心させ、未だ覚めることのない眠りへとついに落ちていきました。
堕天使の始祖たるアガレスは炎の天使バアルを唆し、ついに彼女は彼の言葉に屈しました。魔法の時代の終焉です。バアルは天界から堕ち、その夜、空からは炎が降り注ぎました。彼女に忠実だった人々は恐ろしいオーク族へと姿を変え、残り火一族となりました。バアルの神殿を擁するバンノール帝国の都は、バアルと共に地獄へと堕ちました。
トレントン・マヨシによって発掘された儀式はイリアンの手に渡り、新たな使い道を見いだされました。バアルがイリアンの守護神である上帝ムルカルンに対抗する役目を担ってからというもの、彼らは神々の争いの再来を恐れていませんでした。バアルの堕天によって彼らの主を邪魔する者は消え去り、この寄る辺なき民は、彼らに凍てつく荒野しか残さなかった他の民族から、それ以上のものを奪い取る機会に気付きました。
世界は炎に包まれ、すぐさま多くの遠見師や預言者が儀式の始まりを知りますが、既に行われつつある儀式を阻止するため軍を派遣する余裕を持つような帝国は、ほとんどありませんでした。唯一、ルシュイアープだけは軍を結成しました。彼らはゴーレム職人であり、食料の焼失による影響が他の国ほど深刻ではなかったのです。ルシュイアープは戦闘機械の全軍を以てイリアンの都を攻撃します。しかし、すべては遅すぎました。彼らがちょうど都市の防壁を突破したとき、ムルカルンは創造界に降臨し、ほんの一囁きでルシュイアープ軍は一掃されました。
永遠の冬が世界を覆いました。
神々は盟約を破棄することを考えました。神々の争いを再開する気はありませんでしたが、みすみすムルカルンを創造界へと行かせるわけにはいきませんでした。彼らは一柱の神を創造界に派遣し、ムルカルンと戦わせることで合意しました。その神の名はスケルス、自然を司る神です。
スケルスは創造界に降り立ち、ムルカルンと戦いを繰り広げました。同じ頃、リョースアールヴは自分たちの統治を改革しました。彼らは二人の女王に権力を二分することで合意しました。夏を治める女王と、冬を治める女王です。冬の女王は、冬が終わりを告げる兆しが長らくないことから自らの優位を主張し、玉座を明け渡そうとしませんでした。このことが原因で内戦が起こり、冬の女王に忠誠を誓う一派は自分たちをスヴァルトアールヴと呼びました。
スケルスは戦いに敗れ、ムルカルンに討たれました。創造界はなおいっそう凍りつき、エルフたちは軍の動員も移動もできなくなったため、内戦を停止せざるを得ませんでした。彼らは生き残るための隠れ場所を探し、戦いを続けるため冬の終わりを待ちました。
人間の帝国は猛吹雪とムルカルンの力の前に押し潰されました。少数の部族が散り散りとなって生き残りましたが、それさえ生き延びるために必死で足掻く野生の獣たちと変わらぬような存在でした。魔法の時代における進歩は、すべて失われました。
イリアンたち自身はといえば、他のほとんどの者よりはましな境遇にありましたが、彼らの神ムルカルンは容赦がなく、その変わらぬ意思を貫くため、彼らでさえ基本的な利器やテクノロジーの使用を禁じられました。
いくつかの部族が集まり、ドヴィエロという新たな文明が築かれました。こうした人々は自分たちの野獣のような本性を受け入れ、人間というよりは狼の群れのようになりました。彼らは他の部族を狩り立て、殺戮し、特にイリアンの行動を妨げることもなかったため、ムルカルンの役に立ちました。またムルカルンが嫌う進歩や変化といったものにほとんど興味がなかったため、そのまま放っておかれました。
エレバスの片隅には、冬の綻びが留められていました。かつてはバアルの敬虔な神殿であった炎の竪穴には彼女の本質の一端が残って燃え続けており、オークたちはそこを拠り所として世界の片隅に繁栄を築きました。一方、彼らの親類であるバンノールは地獄に囚われており、常に生き残りの危機に面していました。彼らの決意に感じ入ったユーニルは、彼らを地獄から連れ出すために自分の大天使サバシエルを遣わしました。数世代にわたる戦いに火花を散らし、彼らは氷の時代の末期には脱出を果たし、オークたちの住処のど真ん中に降り立ちます。
カイロリンが帰還を果たせなかった事件を経て、創造界は永遠に救われることになります。彼はアムリテという名の旗の下に、散り散りになった人間の部族を集結させました。彼は砕け散ったゴッドスレイヤーの破片を打ち直し、それを以てムルカルンとの戦いに臨みました。ムルカルンは打ち倒され、そして冬の時代は終わりを告げました。
冬の神が斃れると、スケルスは新たに生命の神となって復活を遂げました。神が初めて冥府と創造界の間を通り抜け、二つの世界を結ぶ道が開かれました。ずっと以前にラロスの地下牢に連行され、生き延びていたエルフの一団がこの道を通って脱出しました。彼らは冥府で行われていたラロスの研究から何冊かの秘本を盗み、脱出の際に持ち出しました。そのうちの一冊はサンダルフォンの手に渡り、
先の時代のドヴィエロのように、様々な部族の生き残りたちが、ひとつの暗黒の旗の下に集い始めました。今度の人々は、秘術的な力の期待に応える者たちです。テブリン・アルバンディとオズ=ガベラに率いられた彼らは、互いに秘密を共有する強力な召喚術師たちであり、シェアイムと呼ばれます。
最後に、マンモンの大天使ハスターはダナリンの水の大霊堂に侵入します。ハスターは眠りに就く神を見つけると彼に囁きかけはじめ、創造界へと反映する悪夢を見せています。
一部の生物は特定の種類のマナと親和力があります。そうした生物は、あなたが所有する特定のマナに比例した数の戦闘力ボーナスを得ます。たとえば「+1:親和力(自然)」を持つ生物は、あなたが所有する自然のマナ1つにつき+1の戦闘力ボーナスを得ます。「+2:親和力(死)」を持つ生物は、死のマナ1つにつき+2の戦闘力ボーナスを得ます。
Fall from Heavenの世界には、「善良」「中立」「邪悪」という3つの属性が存在します。それぞれの指導者はこれらのいずれかに属し、いくつかのユニットと社会制度は特定の属性を必要とします。また属性は外交関係にも影響を及ぼし、同じ属性の指導者は友好的に、異なる属性の指導者は敵対的になります。
属性を変える唯一の方法は、特定の国教を制定することです。秩序の修道会はあらゆる指導者を善良にし、至光なる天空とキルモフのルーンは邪悪な指導者を中立にし、エススの枢密院と深海の旧支配者は善良な指導者を同じく中立にし、そして蒼褪めたヴェールはすべての指導者を邪悪にします。
アルマゲドンカウンタは悪い出来事(都市の破壊、蒼褪めたヴェールの創始、不可逆のマナノードが展開される、等)が起こったときに増加し、良い出来事(マーデロの死亡、蒼褪めたヴェールの聖都が破壊される、等)が起こったときに減少します。プレイヤーが意図的に干渉しないと仮定した場合、アルマゲドンカウンタはゲームの進行に沿ってゆっくりと上昇していくか、あるいは20~40あたりまで急上昇し、その後停滞するかの2通りのパターンがよく見られます。
影響は多岐に渡ります。地獄の侵食は、カウンタが25になるまでは蒼褪めたヴェールを国教とする文明にのみ広がり、その後は所有者のいない土地に広がっていきます。50になると他の邪悪な指導者の領土に広がり始め、75になると中立の領土までもが侵され始めます。
地獄の侵食があなたの領土にまで忍び込んできたなら、幾つかの対処を試みるべきです。最良の方法は、軍隊を派遣して蒼褪めたヴェールの聖都を破壊することです。アルマゲドンカウンタが減少すれば、あなたの領土から地獄の侵食を締め出すことができます。直接戦争をしたくないのであれば、地獄の軍勢やヴェールの文明と交戦中の文明へ、強力なユニットをいくつか寄贈するのも良いでしょう。
アルマゲドンカウンタはまた、炎が近くのタイルに燃え広がる確率や、善と悪の文明間における外交態度にも影響を与えます。烙印と呼ばれる昇進は、ユニットにアルマゲドンカウンタの半分に等しい割合の戦闘ボーナスを与えますし、同様に幾つかの文明(特にシェアイム)が持つ特徴もアルマゲドンカウンタが高いほど恩恵を受けます。
属性間の外交態度はアルマゲドンカウンタの影響を受けますので、アルマゲドンカウンタがかなり高い場合には、善と悪の陣営の決戦は避けられないものと思ってください。(同じ属性に対してはより良く、異なる属性に対してはより悪くなります)
カウンタ | 効果 |
10 | 警告ポップアップ(効果なし) |
---|---|
25 | 地獄の侵食が所有者のいない土地に広がり始める |
30 | 荒廃 全ての文明の生物ユニットに25%の死ダメージ 全ての都市で病気による一時的なが発生(0~15 + 人口 - 建造物による) |
40 | ステファノスが出現 |
50 | ブーボーズが出現 地獄の侵食が邪悪な文明の領土に広がり始める 次元界の門:ユニット保持数2倍、出現率9% |
60 | エルシニアが出現 |
70 | 死の案内人が出現 |
75 | 地獄の侵食が中立な文明の領土に広がり始める 次元界の門:ユニット保持数3倍、出現率12% |
80 | 地獄の業火 地獄の業火が陸地に出現(出現率2%、山岳、丘陵、都市圏、ユニットがいるタイルを除く) |
90 | 復讐 復讐の化身が出現 全ての文明の陸上ユニット(無生物、世界ユニットを除く)が50%の確率で狂乱状態に |
100 | アポカリプス 全ての文明の生物ユニットがそれぞれ60%の確率で死亡 全ての都市で人口が半減(休耕志向を持つ文明を除く) 次元界の門:ユニット保持数4倍、出現率15% |
犯罪に関わるイベントが起こるには、都市に一定以上の犯罪率が必要です。建造物の中には犯罪率を上昇させたり、逆に減少させたりするものがあります。法を司る建造物が多い都市では、賭博場、市場、密輸港といった建造物が多い都市よりも窃盗に逢うことは少ないでしょう。
全世界に影響を及ぼす世界犯罪率というものが存在し、またそれぞれの都市は建造したときに初期値としてランダムな犯罪率を持ちます(建造物で修正することが可能です)。世界犯罪率は地下評議会のいくつかの決議から影響を受けます。
装備品はFall from Heavenにおける特別なオブジェクトタイプです。ユニットに装備されているときは昇進として表示され、タイル上に置かれているときは移動できないユニットとして存在します。いくつかの装備品は、都市においては建造物として機能します。
装備品と他の昇進との大きな違いは、装備品を持ったユニットが倒されると、装備品は失われずにその場所に残るということです。
砦の機能を一から再設計しました。最初は砦の状態から始まり、城を経て最終的に城塞まで成長します。効果は以下のとおりです:
段階 | 駐留するユニットへの効果 | 周囲の友軍への効果 | 効果範囲 |
Fort / 砦 | +10% 防御ボーナス | +5% 防御ボーナス | 周囲1タイル |
---|---|---|---|
Castle / 城 | +25% 防御ボーナス, +10% 回復率/ターン | +10% 防御ボーナス | 周囲2タイル |
Citadel / 城塞 | +40% 防御ボーナス, +20% 回復率/ターン, +1 視界 | +15% 防御ボーナス | 周囲3タイル |
敵に砦を占拠されると、周囲への防御効果は失われます。
ハイボレムと地獄の軍勢の出現と共に現れ、アルマゲドンカウンタの上昇に応じて広がっていきます。蒼褪めたヴェールの領土にはカウンタに関わらずいつでも広まり、カウンタが25を超えると所有者のいない土地にも広がっていきます。カウンタが50を超えると他の邪悪な指導者の領土にも広がりはじめ、75を超えてしまうと、ついに中立の指導者の領土までが侵され始めます。しかし善良な指導者の領土には広がることができません。
地獄に侵食された地形は大抵の地形よりも産出量に劣り、資源を地獄のものに置き換えてしまいます。たとえば普通の地形では牛や馬だったものが、地獄に侵されるとナイトメアに変わってしまいます。
英雄はひとつのゲームを通して一度だけ登場することができる、固有の人物です。もし殺されれば、二度と生産することはできません。彼らを仲間に加えるには様々な方法があります。ある者は国教が条件であり、ある者は文明固有のユニットであり、ある者は必要なテクノロジーに到達して最初に生産した文明が利用可能となります。
英雄は、たいていは通常のユニットより強力であり、ほとんどが英雄の昇進(経験値が100に達するまで、1ターンにつき1の経験値を得る)を持っていて、戦闘のリスクを負わずにレベルアップすることが可能です。
特に文明に所属する英雄は、ライバルに先を越される心配がないだけでなく死した後も文明に利益をもたらします。彼らの活躍を祀った英雄の殿堂は、訓練兵達を奮い立たせるのです。
巣窟はマップの作成時にランダムに配置されます。破壊されるまで巣窟からは蛮族のユニットが現れ続けます。蛮族と戦争状態であれば、いずれかのユニットを巣窟のあるタイルに進入させることで破壊できます。
現在は進入することで破壊できる巣窟は野生動物の巣穴に限ります。残りは探索を実行することでのみ破壊できます。探索の結果は非常に良い結果から非常に悪い結果まで様々であり、偉人や信奉者などを引き当てたり、強大な蛮族の守護者が襲いかかってきたりします。
すべての文明は宮殿が生み出す2~3のマナを持った状態で開始します。所持しているマナの種類に応じて術使いが習得できる呪文が決まります。たとえばスヴァルトアールヴは、影、自然、精神のマナを持っています。よって彼らの術使いはそれらの分野の呪文を習得することができます。他の分野の呪文を習得するためには、以下のいずれかの方法で該当する分野のマナを手に入れなくてはなりません。
呪文を習得するために必要なマナは1つだけですが、同じ種類のマナが2つあれば初めからその分野のランク1呪文を習得した状態で術使いが生産されます。
海軍ユニットは4種類の乗組員の中から1つを選択できます。
乗組員 | 効果 |
Normal Crew / 標準乗組員 | 船は標準的な性能になります |
---|---|
Skeleton Crew / 基幹要員のみ | +1 積載量, -1 戦闘力 |
Buccaneers / 海賊 | +1 戦闘力, -1 移動力 |
Longshoremen / 船乗り | +1 移動力, -1 積載量 |
乗組員は都市や海賊の隠れ家で変更できます。
天上評議会が発足済みであれば、名誉のテクノロジーを手に入れた善良か中立の指導者は天上評議会に参加できるようになります。天上評議会は至光なる天空が創始されたときに発足します。評議員同士では互いに著しい外交ボーナスを与え合います。また評議会は、採決を経て同意を得た決議に従うことを評議員らに強制します(無視して天上評議会を脱退するなら別ですが)。これらの決議には、評議員どうしで防衛協定を結んだり、天上評議会に参加していない文明との戦争を強いたり、あるいは交易を停止させたり、特定の種類のマナ(死、不可逆、影)を禁制したり、などがあります。これらの決議はどれも強力で拘束的です。天上評議会に参加し続けるなら、与えられる利点を享受することだけでなく、支配の影響下に置かれることも心に留めておいてください。さもなければ、議長選で一票を投じてくれるだけの関係を他の評議員との間に築き、決議を自身で選択することです。
至光なる天空における固有の英雄はハリッド・アストラケインで、彼自身も評議員の一人あり、彼を仲間に加えた文明は天上評議会で追加の一票を得ます。マラキムにおける固有の英雄はテウトリクスで、同じく彼も評議員です。
クリオテイテは都市の数に制限があります(正確な数はマップの大きさに依存します)。制限を超える都市は全て集落となります。集落では富や研究力や文化が産出されず、ユニットや建造物の生産もできません。しかし都市の維持費はかかりません。
マップサイズ | 最大数 |
決闘 | 2都市 |
---|---|
極小 | 2都市 |
小さい | 3都市 |
標準 | 3都市 |
大きい | 4都市 |
極大 | 5都市 |
ソムニウムは既に出会っているAIを誰でも選んで、戦争ではなく、カードゲームで勝負を挑むことができます。もしゲームに勝てば、その指導者の外交態度は良くなります。もし負ければ外交態度は悪くなります。
ゲームで使用するデックには、それぞれ3から7の数字を振られた5枚からなる、10種のスートがあります。スートは、Angels(天使), Demons(悪魔), Dragons(竜), Swords(剣), Cups(杯), Pentagrams(五芒星), Towers(塔), Wands(杖), Suns(太陽)、そしてMoons(月)です。そこに3枚のFool(愚者)と1枚のDeath(死神)が加わります。 手番が来たプレイヤーは、まずカードを1枚引き、それを場に置きます。その後、さらにカードを引くか、そこで引くのをやめ、場にあるカードをすべて自分の「持ち札」に加えるかを選べます。もし、スートが共通する2枚のカードが場に置かれた場合、すべての場札は捨てられ、手番が終わります。そうならない限りは、望むだけカードを引き続けることができます。山札にある54枚のカードがすべて引かれるまで、交互に手番を繰り返します。
まず先手のプレイヤーがMoonsの3を引きました。彼はさらにカードを引くことを選び、Wandsの6を引きました。彼はふたたびカードを引くことに決め、Towersの4を引きました。彼はまたもやカードを引くことを決断し、Wandsの4を引きました。最後に引いた4は重複となる2枚目のWandsなので、場にある4枚のカードは全て捨てられ、彼の手番は終わりました。もし彼がTowersの4を引いたところでやめていれば、その時点で場にある3枚のカードを持ち札に加えることができ、そこで手番が終了していました。
最後に、各プレイヤーは持ち札からスートごとに最も数字が高い1枚をそれぞれ得点として加え(たとえばMoonsの3、4、5という3枚のカードがあった場合、最も高い5だけを数えます)、一番得点が高かったプレイヤーの勝利となります。
このゲームは次のカードを引くべきか否かという、危険と決断のゲームです。簡単な選択(すでにMoonsの5が持ち札にあるなら、Moonsの3を得ることに意味はありません)もあれば、難しい選択(最初に引いたのがSunsの7だった場合、危険を承知でもう一枚引くか、充分な幸運と考えそこで終わるか)もあります。AIプレイヤーによって、積極性の段階がそれぞれ異なります。ある者は慎重であり、ある者は無鉄砲です。
魔法は、戦いの形勢を一変させる力を持ち、平和的な文明にもより素晴らしい栄光と繁栄をもたらします。
魔法は主に神術と秘術に分けることができます。神術を使用できるユニットは、司祭(聖職のテクノロジーを必要とする)と、司祭長(神学のテクノロジーを必要とし、6レベルの司祭から昇格する)です。秘術ユニットには、魔術師(4レベルの術使いから昇格する)と、大魔道(6レベルのメイジから昇格する)が含まれます。心配は無用です、魔法使い達は経験値を得るために杖で敵と殴りあう必要はありません。彼らは英雄ユニットよりは遅いものの、同じようにターン経過によって経験を積みます。宗教志向および秘術志向の指導者は、それぞれ信奉ユニットと秘術ユニットに対して、こうした経験値の自動取得する速度を上昇させます。
秘術ユニットが呪文を唱えるためには、魔法の分野ごとの昇進と精神集中と呼ばれる「魔法制御」の昇進を必要とし、後者はユニットが生産されるか昇格したときに自動的に与えられます。分野ごとの昇進はレベルアップによって得ることができます。一方で、神術ユニットは自らが信奉する教義によって限られた(しかし実に有用な)呪文が自動的に選択されます。秘術ユニットはより汎用的で、所持しているマナの中から、どの分野の昇進でも選ぶことができます。さらに、同種複数のマナを所持していた場合、新しく生産された術使いにはそのマナに対応する分野の昇進が与えられます。術使いが得られる経験値は有限なので、あえて重複したマナノードを所持することで、より強力な魔法使いを誕生させることができます。
秘術魔法には実に多くの種類があります。いくつかの呪文はユニットに特別な昇進を与え、別のいくつかは一時的なユニットを作り出し、さらに地形や都市を強化したりもします。
重要な注意点がふたつあります。ひとつは、指導者が召喚志向でない場合、召喚された生物はそのターンの終わりにエーテルに戻ってしまうという点です。もうひとつは、術者が戦闘の昇進を行っている場合、呪文にもその効果が適用されるという点です。つまり戦闘 IIを持ったメイジは、より強力な火球を唱えることができます。同様に、呪文伸長の昇進は魔法使いの呪文に追加の移動力を与えるため、魔法使いが目標から安全な距離を保てるようになります。
呪文を使うユニットは、毎ターンある確率で +1 の経験値を取得します。
(参考): http://forums.civfanatics.com/showpost.php?p=6612390&postcount=7093
昇進 | <iSpellCasterXP> |
Channeling I / 精神集中 I | 20 |
Channeling II / 精神集中 II | 30 |
Channeling III / 精神集中 III | 40 |
Potency / 潜在力 | 20 |
Unholy Taint / 不浄の聖痕 | 10 |
この成長は、英雄の昇進による成長とは互いに独立しています。(英雄の魔法使いは1ターンに経験値が +2 されることもあります)
地下評議会は天上評議会とよく似た働きをします。エススの枢密院の創始と共に発足します。中立か邪悪の指導者が参加でき、特にエススの枢密院を国教に制定する必要はありません。ただし天上評議会と同時に参加することはできません。
地下評議会は金銭によって運営され、そのほとんどは評議員からの決議費用で賄われます。評議員たちは採決を通じて、地下評議会に参加していない文明に宣戦布告したり、お互いに国境を開放したりできます。地下評議会には拘束的な決議はありません。社会制度を強制したり、マナを禁制したりはしません。地下評議会は他にもいくつかの特別な決議を持ちます。:
名所旧跡はマップが生成されるときにランダムで配置されます。これらはそれぞれマップ上に唯一つだけ現れ、出現率はマップの大きさに依存します。
出現する可能性がある名所旧跡は以下のとおりです。:
この勝利条件を達成するには、まず四基の劣位の塔(変成の塔、予言の塔、屍霊の塔、そして精霊の塔)を建造することが必要です。それぞれの塔は建造に複数種類のマナを必要とし、四基すべてを建造するにはゲームに登場するほぼ全種のマナを集めなくてはなりません。すべての劣位の塔が完成して初めて支配の塔の建造に着手できます。そしてそれが完成したとき、そのプレイヤーは勝利を手にします。
いくつかのユニットは特定の種類の武器を手にすることで戦闘力が増加します。銅資源を入手していれば、青銅の武器を扱うことができるユニットは戦闘力が+1増加します。鉄資源を入手していれば、鉄の武器を扱うことができるユニットは戦闘力が+2増加し、ミスリル資源を入手していれば、ミスリルの武器を扱うことができるユニットは戦闘力が+4増加します。複数の種類の武器を累積させることはできません(青銅の武器と同時に鉄やミスリルの武器を持つことはできません)。上位の武器に持ち替えるには自国の都市を訪れる必要があります。
銅は採鉱のテクノロジーで発見できますが、資源として得るには青銅器のテクノロジーが必要である点に留意してください。鉄を得るには鉄器(発見には精錬)が、ミスリルを得るにはミスリルの加工が必要です。
半獣のデュイン男爵を作成することで、最初の狼人間が世界にもたらされます。彼に倒された生あるユニットは、新たに飢えた狼人間となって蘇ることがあります。そうしたユニットは危険で気まぐれです。すぐに別の獲物を仕留めなければ、その多くは蛮族ユニットとなってあなたに牙を剥きます。しかしながら、なんとか飢えた狼人間で生あるユニットを殺すことができれば、狼人間は飢えを満たし、強力でより忠実な血塗れの狼人間へと成長します。
すべての狼人間同様、血塗れの狼人間は倒した生あるユニットにライカンスロープ病を感染させることができます。また生あるユニットを仕留めることで、強大な狼人間へとさらに成長する僅かな確率があります。
ユニット | 戦闘に勝利したときの効果 | |
飢えた狼人間の出現率 | 上位ユニットへの昇格率 | |
Baron Duin Halfmorn / 半獣のデュイン男爵 | 25% | - |
---|---|---|
Ravenous Werewolf / 飢えた狼人間 | 5% | 100% |
Blooded Werewolf / 血塗れの狼人間 | 10% | 5% |
Greater Werewolf / 強大な狼人間 | 15% | - |
それぞれの文明は固有の世界呪文を使うことができます。これらの呪文は特に大きな効果を持ちますが、ゲームを通じて一度きりしか使用できないので、使用するタイミングには熟慮が必要です。
戦闘システムに、「応射」という新しい要素が追加されました。
射撃ユニットや教練の昇進を持つユニットは、スタックが攻撃された時、攻撃してきたユニットに対して「応射」を仕掛けることが出来ます。成功率やダメージなどはユニットの種別ごとに基礎値が決まっていますが、教練や新規の昇進によってそれらを向上させることが可能です。
ユニットが攻撃を行うと、攻撃を受けたユニット群の中に応射が可能なユニットがいないか確認が行われます。まだ攻撃を行っていないか、あるいは電撃戦の能力を持ったユニットだけが応射を行うことができます。条件を満たす各々のユニットは、それぞれが備える応射率と同じ確率で応射を行えます。応射可能なユニットが複数いる場合、最も大きなダメージを与えることのできるユニットのみが応射を行います(つまり攻撃ユニットが応射を受けるのは1度だけです)。
応射が与えるダメージ量は、応射を行うユニットの応射ダメージ値を平均とします。ダメージ量はランダムであり、平均値の0倍から2倍までの間で変動し、攻撃ユニットの防御戦闘力とレベルの値によって軽減されます。応射を行ったユニットは攻撃したものと見なされ、電撃戦の昇進を持つ場合を除いて同じターンに再び応射はできません。
例:
4レベルに達し、青銅の武器を装備した残り火一族の勇士(戦闘力7)が、1体のバンノール勇士と3体のマラキム長弓兵(うち1体は教練 I~IIを習得)からなるユニット群を攻撃します。一族はバンノールとマラキムの両者と交戦状態にあり、最も高い防御戦闘力を持つバンノール勇士が防御ユニットとして選択されます。マラキム長弓兵はどれも攻撃を行っておらず、応射が可能です。応射の判定を個々に計3回(30%, 30% および 50%)行い、 昇進を持たない長弓兵1体と、教練 I~IIを持つ長弓兵1体が判定に成功します。
教練 I~IIを持つ長弓兵が最も大きなダメージを与えられるため(平均が通常の15ではなく25)、応射ユニットに選ばれます。25を平均とした(0~50の正規分布)ダメージ判定が行われ、34の値を得ました。残り火一族の勇士が持つレベルの2倍(8)と防御戦闘力の2倍(14)を減算し、ダメージは34から12に軽減されます。
残り火一族の勇士は12%のダメージを受け、それからバンノールの勇士と通常の戦闘を行います。