OAC/基本概念


総合トップ/OACトップ

FfH2からの変更点

OACのベースとなっているFfH2 0.41oからの変更点をまとめる。
OACは現在も更新中であり利用者のバージョンも幅広いことが予想されることもあり、バージョンに関わらず一定して通用する理念を中心に紹介する。同じ理由でデータページに記載された細かい数値データにも基本的に触れない。

FfH2を一通り触った人向けな記述なので、もしもFfH2をプレイせずにOACを導入するなら最低限FfH2の概要FfH2の基本概念 (Fall from Heaven の歴史は除く)は読んでおくべきだし初心者がエレバスで生き残るためのTipsも参考になる。

出力上昇と個性の発達

OACは様々な要素に置いてFfH2と比べて出力が上昇している。それは各要素の取得がこれまで以上に大きな影響力を持っていると言うことでもある。同時に能力の調整が行われて同分野要素の優劣の差が小さくなっている。それぞれの分野で使えるリソースは有限なのでいずれも取捨選択が大事。

文明

文明の追加により文明数がほぼ倍増している。既存の文明も固有要素が増えて、より個性的な性格を持つようになった。文明によって果たしやすい勝利条件や勝利しやすい戦略は異なるので、各々の個性に合わせたテクノロジー取得ルートや内政・戦争の方法を模索すべし。
また、一部を除いたほとんどの文明が指導者を6人以上擁しており、志向の数や出力も大幅に上昇している。そのため指導者の違いによって文明の育て方は大きく変わっていく。

新たに発達した個性を一部紹介する。

宗教

OACには同じ国教を制定し続けさせる大きな力があり、国教の変更は容易なことではない。そのため国教を次々と変化させる戦略をとりづらくなっている。
宗教に属するテクノロジーは、名誉と詐欺を除き外交取引に使用できなくなった。もはや創始テクノロジーを売り渡すことでライバルの国教変更を促すことは出来ない。それ以上に大変なのは重い創始テクノロジーを自力開発しなければならないこと。同時にこれらの開発は主流テクノロジー発展に繋がらない。そのため国教の旨味を引き出すためには、取引やテクノロジーツリーの発展に繋がらない研究にかなり大きな労力を投じる必要がある。
国教を条件とする建造物は、国教を変更することでその効果を発揮しなくなった。永世国教として付き合うつもりはないけれど、「ガル=デュールを作って鉄を確保しておこう」「愉悦の塔を作って問題を解決しておこう」という考えは通用しなくなった。これらの効果を享受するためには国教に制定し続ける必要がある。ただし一部ユニットのように解散して失われることはないので国教を戻せば再度機能し始める。また祭殿 (聖都建造物)も同様に一部の機能の発揮には国教の制定が必要。
国教制定による指導者の属性変化も一時的なものになった。例えば邪悪な指導者が秩序の修道会を制定して属性が善良に変わっても、指導者の持つ邪悪な属性が消えるわけではなく覆われているだけ。国教を変更する時は指導者の持つ邪悪属性を元にして考え直す必要がある。

国教制定可能な宗教は増えていないが、制定不可な宗教としてドラゴン崇拝が追加されている。
ドラゴン種族を崇拝する宗教であり、基本的にアケロンの登場と同時に財宝都市で創始。ほとんどの文明にとってただ邪魔な宗教だが、一部の文明は恩恵を享受することができる。

新たに発達した個性を一部紹介する。

テクノロジー

FfH2の古いバージョンで存在したテクノロジーの復刻や新テクノロジーの追加もされており、何よりテクノロジーツリーが丸っきり異なるので研究ルートは初めから考え直す必要有り。全体的な傾向として、序盤のタイル整備テクノロジーはコストが減少して階層も浅くなったことで立ち上がりが早くなる一方で、中盤以降はツリーの横のつながりが強化されているため深い階層に一直線に開発を進めることはできなくなった。一点特化の開発により他文明の優位に立つのは難しくなったと考えて良い。

中盤以降のテクノロジーには、取得するだけで文明出力やユニットを強化する能力が多数追加され、解禁される要素も出力を増幅するものが増えてくる。終盤ともなると先駆けて取得できればライバルを優に引き離すに足りる能力や解禁要素が多い。そのため戦争プレイにおいて、必要なユニットを解禁したところで研究を止めてユニットの生産と維持に邁進する戦略は採りづらくなった。

外交によって手に入れたテクノロジーを、取得後すぐに外交取引に使用するには秘術の伝承知識が必要となる。秘術の伝承知識の取得前だと、取引から6ターンが経過しないと外交取引に使用できなくなった。部族集落から得たテクノロジーも同様。自前の開発テクノロジーに関してのみ、これまで通り交易の取得により制限無く利用可能。

新たに発達した特殊能力を一部紹介する。

社会制度

従来の社会制度は、解禁される時期に応じた調整が行われて優劣の差が小さくなっている一方で、仮に初期に解禁される社会制度であっても終盤も利用できる場面があるように差別化が図られている。例えば、初期社会制度であるが使い勝手が悪いため早期に変更されて顧みられないことの多かった宗教主義の文化制度も、初期の優劣はそのままに中盤以降も状況如何で十分使い道があるように調整されている。

これまでの宗教に加えて、エススの枢密院・至光なる天空・深海の旧支配者にも固有の社会制度が追加された。宗教固有の社会制度は全て新たに設けられた宗教制度の分類に所属する。さらに国教制定のできない文明や新たな文明を中心に多数の固有社会制度が追加されている。

特に大きな変更点を一部紹介する。

建造物

全体的に元の性能が増幅され効果が追加されている。特にを供給する建造物が増加したため人口管理が楽になり、を産出する建造物の増加により文化的勝利を狙いやすくなった。生産に重いテクノロジー開発が必要とされる建造物ほど強力な効果が追加されており、特に後半にはなどの基本産出を増幅する機能を持つ物が多い。

主力ユニット生産に必要となる訓練施設のコストが軒並みダウンして扱いやすくなった。なおAIはボーナスにより更に低いコストで建造可能。

世界遺産は大幅に増加しており、これまで遺産の少なかった研究ルート上にも多数配置された。さらに効果範囲が建設都市に限られていた世界遺産の多くが、文明全体に効果を及ぼすように変更されている。そのため文明での遺産の保有そのものが優位に働くようになる。BtSとは異なりほとんどの遺産が陳腐化しないこともあってライバルの遺産都市を奪う利点は大きい

特に大きな変更点を一部紹介する。

ユニット

能力の格差をより大きく変更しており、各ユニットの強みをきちんと把握して利用することの重要性が増した。兵科の違いはもとより同じ兵科の兵種間でも能力に違いがあり、必要な場面にあった兵種を選択する必要がある。昇進や効果の性能も増強されているため、役割にあったユニットの育成も重要。

国家ユニット級以上の兵種の戦闘力が大幅に強化されている。特定のテクノロジー開発で保有ユニット全体の戦闘力が増強される仕組みも含めて、終盤ともなると研究に後れた文明の通常ユニットがいくら束になってかかろうとも太刀打ちできないようになるので、物量戦争プレイであってもテクノロジー開発を疎かにしないなど対策が必要

種族は生まれ持った性質であり昇格や所属の変更などにより変更されることはなくなった。そのため種族の設定されたユニットは、同じ種族のユニットからのみ昇格できる。ただし幻霊や黄泉の番人などは除く。種族を複数持ち合わせることは当然無い。

特に大きな変更点を一部紹介する。

タイル

タイル整備は全体的にタイル出力が増加している。名所旧跡やマナノードなどものいずれかを産出するため、文化圏での確保が大事な整備は市民配置でも利益が得られるようになり都市建設で面倒な計算が不要となった。

追加された地形の幾つかはマップ生成時にのみ生成されるため、マップスクリプトによっては利用できない。Erebusマップの愛好者はMODMODのページで紹介しているErebusOACを使うといい。

特に大きな変更点を一部紹介する。

専門家と偉人

タイル出力が上昇したのと同じく専門家出力も上昇。ただしタイルほど万能ではなく、相応の社会制度を制定するなり強化する遺産を確保する必要有り。逆を言えばきちんと特化させれば出現する偉人を考慮に入れなくともタイルへの市民配置を凌駕する出力を得られる。特に休耕志向の文明は彼らの支援が出力アップの大きな鍵。

特に大きな変更点を一部紹介する。

序盤戦略の変化

プレイの序盤に置いて知る必要のある重要な変更点と、それに対応した戦略の変化に絞って紹介する。

序盤のコストダウン

主に序盤に置いて顕著な変更点として各要素のコストダウンが上げられる。初期のテクノロジー・ユニット・建造物など、ほとんどがコスト低下ないし解禁前倒しとなっているため、FfH2よりも初動が速くなる。
特に軒並み低下している序盤のタイル整備を解禁するテクノロジー開発コストを以下に示す。

FfH2テクノロジーOAC (0.55d)
前提条件解禁整備前提条件解禁整備
-80農場農業-70(-10)農場
-80道路探検-70(-10)道路
-120ワイン醸造所道具の作成-100(-20)ワイン醸造所, 森林伐採, 砦
-80-原初の祈り-70(-10)-
探検160漁船漁業探検50(-110)漁船
探検460狩猟場狩猟探検60(-400)狩猟場
農業180牧草地畜産農業 or 狩猟110(-70)牧草地, ユルト
原初の祈り and 農業280小屋教育原初の祈り and 農業140(-140)小屋
農業160大農園農業150(-10)大農園
道具の作成200鉱山, 森林伐採採鉱道具の作成150(-50)鉱山, 森林伐採(→道具の作成)
道具の作成140採石場石工採鉱240(+100)採石場, 工房, 密林伐採

ご覧の通りほぼ全てのテクノロジーコストが小さくなっている。石工のコストアップにしろ工房整備や密林伐採が付属しており、共にFfH2での解禁テクノロジーまでのコストよりも小さくなっていることを加味すると、やはりコストダウンと言って差し支えなし。採石場が唯一割を食っている形。
特筆すべきは漁業狩猟の大幅コストダウンと畜産の狩猟発展であり、これはつまりほぼ全ての供給資源が早期有効化できるようになったと言うこと。そのため首都立地の格差はFfH2ほどではない。森林伐採が早まっていることもあり高緯度森林沿岸地帯でもそれほど立ち後れることはない。
整備解禁が早まったために、最初の労働者開拓者を出す手順は大幅に早めても破綻しない。BtS並とは言わないまでもワンテンポ遅れて追随するぐらいの速度で進めることが出来る。そしてそれは当然ながらAIにとっても同じこと。高難度で与えられる初期ボーナスを有効活用できるようになり、初動が早まった彼らについて行かなくてはならない。

序盤の蛮族対策

蛮族は全体的に強化されている。特に視界外での自然湧きは、その発生頻度も総数も大幅に増加しているため、視界確保により湧きが押さえられていない空き地は蛮族パラダイスと化す。そのため蛮族対策は序盤における最重要内政課題の1つとなった。

まず、野生動物や巣窟から発生する蛮族が強くなった。野生動物は野戦で強力な昇進を優先的に取得するので育つと厄介な存在であるし、巣窟から発生するリザードマンや骸骨も戦士や斥候程度では仮に万全の状態で待ち構えていても殺されることが多々。そのため育った動物や巣窟のある地域は死地と化して見張りも難しくなる。

斧兵弓兵が湧いてくるのも非常に早い。難易度にも依るが時にはオルタス登場ターンよりも早い段階で、蛮族の斧兵・弓兵がスタックを組んでわらわらと押し寄せてきて、これがオルタスよりもよほど恐ろしい。
むしろオルタスは相対的に弱体化しているほど。序盤の研究速度がFfH2とは段違いなので、彼の出現時に弓兵や狩人を間に合わせるのは難しいことではない。弓兵は間接攻撃があるので一方的に体力を削ることが出来るし、狩人は野戦能力が大幅に強化されているので普通に競り勝つこともある。
ただし、もう一方の蛮族英雄であるアケロンの出現にはこれまで以上に注意する必要がある。財宝の文化押しは文明の文化出力増大により相対的に弱体化したが、昇進付与機能により強化された雑魚や、都市を飛び出して徘徊するようになった信奉者により軍事的な脅威は増した。鎮座するだけで手を出してこなかったアケロン本人も、積極的に火を噴き咆哮するようになり不用意に近づくと容赦なく殺される。

序盤における蛮族対策は蛮族湧きを抑制することと湧いた蛮族を討伐ないしは無力化することの2つに分けられる。そのための対策法を幾つか紹介する。

  1. 空き地に都市を建てること。これにより都市の視界による蛮族抑制はもとより、そこに蛮族都市が発生するのを完全に防ぐことが出来る。前線基地として機能して防衛戦や回復が行いやすくなるし、土地の確保はその後の文明国家との競り合いにも有利に働く。一方で開拓者や都市の維持費用がきついので多用できない欠点がある。
  2. 歩哨ユニットを立てて視界確保と蛮族発生の抑制をすること。基本は戦士により行うが、より安い斥候は後背地の視界確保に適任だし、鷹を利用すれば非常に広範囲の視界を確保できる。上手くユニットを配置できれば非常に効率よく蛮族湧きを押さえられる。一方でユニットの補給費が馬鹿にならず広すぎる空き地には対応しにくい。巣窟やイベントにより発生する蛮族やグリフォンに台無しにされ易い欠点もある。
  3. テクノロジーを開発して第2世代のユニットを生み出すこと。狩人・斧兵・弓兵・騎乗兵・術使いが対象だが場合によって初期宗教の固有ユニットもあり得る。それぞれ対応法が異なり利点・欠点があるが、いずれも戦士・斥候よりも安定的に蛮族対策をすることが出来る。欠点は序盤の大事で忙しい時期に投入を余儀なくされる開発コストの重さであり、複数のユニットを開発している余裕はほとんどないと考えて良し。
  4. 領内の要所に砦を敷くこと。砦は時間が経つことで城、城塞(、要塞)と昇格していくので早めに敷くほど役に立つが、第一段階である砦でも十分に役割を果たせる。砦に籠もれば防御ボーナスを得られるので、敵の足を止めさせたり分の悪い戦闘をさせたりできるし、周囲で戦闘ボーナスも得られるので野戦でも撃退しやすくなる。その後も防衛戦なら文明相手でも役に立つし内政にも貢献する。整備に大きな時間を取られるため労働力の確保が大事。
  5. 青銅の武器を装備すること。手順としては採鉱で発見した銅資源を都市を出して確保して経路をつなぎ青銅器の取得で有効化させる。武器の強化のおかげで+αで野戦において戦士が斧兵に勝てるようになるし後の文明との戦争で大いに役に立つ。むしろ後の方が大事であり青銅の武器のあるなしは戦略に大いに関わってくる。欠点は当然ながら銅資源の存在が運任せになること。

一般に1つに絞って対策をするのではなく幾つかを有機的に組み合わせて利用しよう。

蛮族の脅威

BtSと比べて大幅に存在感の増したFfH2の蛮族だが、それでも英雄を除けば文明の存続自体を危ぶませるほどの脅威はなく、散発的な侵攻を駐留戦力で迎え撃っていれば対応可能なレベル。対してOACの蛮族はさらに強化されており、BtSのフン族イベントで言うところの「文明そのものを破壊しようとしているのです。」をいつでも狙っているレベルの攻勢をかけてくる。

分化

蛮族は6つに分化された。所属ユニットの種族や性質によって分かれているので対応策も異なる。
友好関係はそれぞれ別個に構築され蛮族志向以外に文明や宗教によっても敵対・友好状態が変化する。蛮族同士の間でも敵対関係が存在するため空き地で食い合っていることも。
蛮族の国を除いて都市を保有せず、都市を占領した場合は破壊する。そのため防備の薄い都市への奇襲に注意。どれだけ育った都市であろうと関係なく破壊されて取り返しの付かないことになる。

湧き蛮族

ペディア等では確認できないが、蛮族の大きな変更点と言えるのが文明の視界外で発生する湧き蛮族の強大化である。出現数が大幅上昇し斧兵や弓兵の出現時期も非常に早くなっている。仮に低難易度であろうとも湧き蛮族に対して悠長に構えていると滅ぼされかねないので注意。むしろ難易度が低いほどライバル文明の脅威度が下がる一方で蛮族の脅威は相対的に上昇する傾向にある。

まず野生動物からして強い。元々斥候どころか戦士よりも強いFfH2の野生動物なのに、OACではゲリラや森番を優先的に取得するので育つと厄介な存在となる。なぜなら本来防御側が有利なタイルで不利になり、しかも視界外から突撃してくるので戦闘回避も難しく、育った動物の近辺は探索どころか歩哨すら満足に行えなくなる。幸いにして領内には進入して来ずオーク蛮族と敵対関係にあるため、時にはこちらに被害をもたらさずに湧き蛮族の間引きに役立つこともあるが、周囲の開拓は遅らせざるを得ないのは確か。

蛮族の脅威を特に実感できるのはスタックを組んで攻め寄せてくる蛮族オークの存在で、蛮族の進入猶予期間を過ぎた途端にオークやゴブリンが3、4体でスタックを組んで都市に向かってくることも。低難易度でも、ライバル文明が蛮族に押し込められて未開の地の見張りがいなくなるために、発生総数はほとんど減らない。
さらにアケロンが誕生しようものなら周囲の見張りが一掃されて更なる蛮族都市の発生を誘発する。湧いたユニットに都市で生産されるユニットまで加わり一部は財宝都市で強化までされるので、それこそ誰にも更なる発生を止められなくなる。
FfH2でも近隣に初期ラッシュ好きなライバルが存在する場合はこちらも軍量を用意しておく必要があるが、OACでは近くにライバルが存在しない場合こそ蛮族に備えて軍量を溜め込む必要がある。

蛮族は基本的に自前で研究せず、文明国のテクノロジー取得に追随する形で発展している。それが故に蛮族ユニットは時代遅れであるのが一般的。
だがOACにおける採鉱・青銅器・弓術の取得はその例に当てはまらない。文明の幾つかがこれらのテクノロジーを取得した段階で、すぐさま同じテクノロジーが蛮族に与えられる仕様。そして青銅器の取得と同時に斧兵が、弓術の取得と同時に弓兵が蛮族として登場し出す。この同時というのがミソで、文明が斧兵・弓兵を出すのに必要な建造物が湧き蛮族には不要。時にはライバルに先行してこれらテクノロジーを取得したのに関わらず、こちらが斧兵・弓兵を展開する以前に蛮族が攻めてくる。取得が遅れた場合は言わずもがな。
斧兵には都市で守りを固めた程度の無昇進戦士では全く対応できず当然の顔をして都市を落としてくるし、斧兵・弓兵を用意できた場合でもスタックで攻め寄せられると普通に落とされる。弓兵も単体では都市攻撃を仕掛けてこないが防御力が高いので排除が難しい。改善を荒らした後に敵対するユニットないしは都市に張り付いて延々と間接攻撃を仕掛けてくるので近くで労働者を働かせられなくなる。さらに後続の斧兵が加われば間接攻撃後の弱った所を狙われて大変。

初期を除いて陸上の湧き蛮族が所属するのはオーク蛮族だが、このオーク蛮族と友好関係を持った蛮族志向の価値が上昇した。ライバルが蛮族への対応に四苦八苦している内に悠々と内政が可能。というより蛮族志向持ちの文明や指導者の性質は、そのほとんどが内政よりも戦争に優れているため、蛮族ラッシュの間に優位を作って早い内に戦争を始めたいところ。
逆に自らが蛮族志向を持たない場合も、近隣に蛮族志向のライバルがいる場合は要注意。発生抑止にはなっても対応の受け皿にはならないので、そちらで発生した蛮族は近隣に流れていく。湧き場所が遠方になるし文明圏で交通が阻まれていることもあるので発生の阻止が困難。蛮族志向のライバル自体への対応も視野に入れて軍事力を増強しつつ蛮族討伐に本腰を入れる必要がある。

その他の発生

視界外からの湧きだしや都市生産以外の蛮族発生も増加かつ強化されている。これらには視界確保だけでは対策にならず、物によっては陸地が文明圏で埋まってからも発生が止まらないので、ゲームが終盤にさしかかってからも蛮族の脅威に曝される

蛮族を生み出す巣窟が増加した。特に野生動物に対応した巣窟が大幅に追加され、元からあった巣窟も含めてほとんどが探索しないと破壊できない。ついでに探索で悪い籤を引いて生み出される敵対ユニットは、蛮族の分化の影響を受けてオーク蛮族に限らなくなり、蛮族志向でも安全に探索とはいかなくなった。AIは探索せずに敵対巣窟を破壊できるため、近隣の巣窟は確保だけしておいてAIに駆除してもらう手が有効。ただし囲い込んだ蛮族キャンプを相互通行を結んだライバルに破壊されることも多々ある。一方で人間はライバル領内の巣窟を探索不能になったので注意。
その代わりと言ってはなんだが攻城兵器で探索することで、ギャンブルなしに巣窟の破壊ができるようになった。すなわち攻城兵器で探索すると、籤を引くことなく単に巣窟を破壊して経験値を得て終わる。
なお友好的蛮族を生み出す巣窟は探索も破壊も出来なくなった。残り火やドヴィエロは特殊技能により利することが出来るが、その他は不用意に文化圏に取り込むと内政の邪魔になることもある。

巣窟から発生する蛮族も強大であり、巣窟自体の処理はもちろん生まれてきて徘徊する蛮族の討伐さえままならないこともしばしば。配置総数の多い土塚や廃墟から出現する骸骨やリザードマンの強化は影響が大きく、戦士や斥候程度では防御地形に籠もって固めたボーナスを得てすら安定して勝ちを拾うことは出来ない。特にリザードマンは通常防御側に有利な丘陵への攻撃を得意としており、丘に登ると逆に勝率が落ちるほど。しかも足が速く地形移動コストを無視するため、視界外から襲いかかってきて労働者を殺したり守りの薄い都市を落としたりと気が抜けない。

なお、AIも強力な巣窟近辺への入植を遮られるので、仮に都市出しの有効な地域であっても入植は遅らせて構わない。既存のユニットの周囲には新たな蛮族が湧かない仕様なため、巣窟を不動の湧き防止スポットとしても利用可能。ただし放置しすぎないように。いつかは攻略されるので時々でも良いから様子を見よう。

蛮族を生み出す大儀式やイベントも、既存の物は強化されており追加された物も多数存在する。例えば自然界の逆襲で転生する野生動物は、動物蛮族に属するためオーク蛮族を含むほとんどの文明と敵対的になり、文化圏内にも積極的に進入行動を取るようになって脅威度が上がった。豚と巨人のイベントで出現する丘巨人などは都市にまで襲いかかってくるので選択は慎重に。さらに追加された終末への導き勝利に連なる大儀式の中には多数の蛮族を生み出すものが多く含まれ、屍人蛮族・オーク蛮族・魔族蛮族の大量出現により世界中を混乱に陥れる。

イベントにより登場する蛮族英雄は、オルタスなどと同じように初期装備品を持つようになった。固有の一点物ではなくランダムに選択されるが、討伐の報酬として保有するユニットを強化できるし、集めた大量の装備品をまとめて装備したハイパーユニットを作って満足に浸るのもあり。

様々な戦略的変更点

特にペディアで紹介されていない物を重点的にOACのコンセプトとして様々な変更点を挙げる。文明や宗教に独自の変更点は各データページで扱っているためここでは触れない。

勝利条件

勝利条件に関わる建造物の生産において、人口や金銭を消費した即時生産を実行することはできなくなった
これにより支配の塔やルオンノタルの祭壇(最終)の建造開始の際に受ける、全世界からの宣戦布告を即時生産により躱す戦法は採れなくなった。すなわち、先に即時生産のための金銭を貯めておいてから勝利建造物の作成に取りかかり、建造開始後すぐに即時生産にて完成させることで侵攻前に勝利することはできない。勝利建造物の建設による内政勝利をするには、外交と戦力を整えることで宣戦布告を躱しあるいは耐える戦略の用意が求められる。
ただし偉大な技師やキルモフの兵士などのユニットを消費した生産加速は実行可能でありその点では大儀式と異なる。

なお、FfH2 0.41oとは異なりAIも勝利を積極的に狙ってくる (ただし文化的勝利を除く)。勝利をだらだらと先延ばしにしていると思わぬ躓きが起こりかねないので注意。

都市の文化

都市の文化はかなり出しやすくなった。文化産出が主目的ではない建造物の中にも文化を直接産出したり増幅する物が増え、直接産出される文化は建設から100ターン経過するとボーナスとして出力が2倍になる。そのため建設の古い遺産都市なら文化に注力しなくとも興隆の文化レベルを達成することもある。
そうして得た文化レベルはタイルの獲得だけでなく、都市の成長に役立たせることができるようになった。文化レベルが洗練 (速度標準で500~)以上の都市はレベルに応じたボーナスを得ることができる。

それほど大きな効果ではないためボーナスを積極的に狙うほどではないが、洗練の文化レベル程度なら記念碑のみでも達成できるので地味に助けになる。

アルマゲドンカウンタおよび地獄の侵蝕

アルマゲドンカウンタの上昇はFfH2以上に大きな変化を世界中にもたらす。その一方で上昇させる手段の増加高いカウンタや地獄の侵蝕を利益とする戦略が追加されたため、星によっては阻止しようもない早期からの上昇が始まり悪化の一途を辿る。

地獄の侵蝕の伝播力が強化されて発生源も増加25で邪悪な文明でも侵蝕が広がるようになり以降も前倒し。すなわちが75に達すれば善良な指導者の領土にまで広がる。地獄の軍勢の領土に依存していた発生源も増加し、時にはヴェールの創始よりも早く地獄の侵蝕が発生することも。

上昇による世界情勢の変化に最も大きく関わるのが、追加された勝利条件である終末への導き勝利。この勝利を達成するために90以上が必要なため、狙う場合は必然的に上昇を目論むことになる。AIも勝利条件に近づく度に解禁される邪悪な大儀式を積極的に完成させてを上昇させてくる。

逆に上昇を抑える手段や地獄の侵蝕を防ぐ手段も増加。ラグナログの預言の対となる世界遺産が追加され、古代樹林や追加された地物である深き密林は存在するだけでタイルへの侵蝕を防ぐことが出来るようになった。

アルマゲドンカウンタの影響
カウンタ効果
10警告ポップアップ(効果なし)
25地獄の侵食が所有者のいない土地や邪悪な文明の領土に広がり始める
30荒廃
全ての文明の生物ユニットに25%の死ダメージ
全ての都市で病気による一時的なが発生 (0~15 + 人口 - 建造物による - 周辺地物による)
40魔族蛮族のステファノスが出現
50魔族蛮族のブーボーズが出現
地獄の侵食が中立な文明の領土に広がり始める
60魔族蛮族のエルシニアが出現
70魔族蛮族の死の案内人が出現
75地獄の侵食が善良な文明の領土に広がり始める
80地獄の業火
地獄の業火が全世界の陸地に出現 (出現率2%、山岳、丘陵、ユニットがいるタイルを除く)
同時同地点に勇士が出現。所属は地獄の軍勢がいる場合には地獄の軍勢。いない場合には魔族蛮族。
85以降は魔族蛮族の原初のドラゴンが出現するそれぞれのランダムイベントが発生しうる
(アザトース・レメゲトン・神竜王アレキサンダー)
90復讐
魔族蛮族の復讐の化身が出現
全ての文明の陸上ユニット (無生物、世界ユニットを除く)が50%の確率で狂乱状態に
以上のカウンタ維持で終末への導きを執行可能
100アポカリプス
全ての文明の生物ユニットがそれぞれ60%の確率で死亡
全ての都市で人口が半減 (休耕志向を持つ文明を除く)

文明全体の戦闘力底上げ

OACではユニットの強化手段が非常に多いが、追加された特徴的な強化手段として文明全体の戦闘力底上げになる要素があげられる。それらによって戦略的思考がより重視される。

上級軍事テクノロジーの一部は取得することで対応兵科が強化される。
そのテクノロジー取得の先駆者に対するボーナスであり、戦闘相手との間に保持テクノロジーの格差が生じたときに戦闘ボーナスが与えられる仕組み。そのため相手も同じテクノロジーを持っている場合は働かない。相手が蛮族の場合も働かない。
これは特定の兵科に関連するテクノロジーを優先的に取得することで、その兵科を活用した戦闘で優位に立てるということ。そのため重視する兵科に特化させた文明戦略を立てることができる。同時に自分が利用を軽視している兵科相手の戦闘が弱くなることもあるため対策を取る必要もある。

文明国家との戦闘を繰り返すことで文明全体のユニットが強化されるようになった。
文明ユニットとの戦闘でユニットが経験値を得ると文明全体の戦闘経験ポイントが貯まる。そして規定ポイントが貯まりきると戦闘経験レベルが上昇する。レベルが上がるほど次のレベルアップに必要な戦闘勝利数も上昇する。ここまではBtSにおける大将軍ポイントの仕様とほぼ同じ。しかし戦闘経験レベルによる恩恵は大将軍ではない。
レベル上昇により保有ユニットにはライバル文明ユニットとの戦闘において戦闘力補正が与えられる ([+5×レベル]%)。戦闘経験の格差が保有ユニットの戦闘力の格差につながり差がなければ打ち消しあう。つまり歴史的に戦争を繰り返した文明は、1つ1つの戦闘において、戦争経験の少ない文明に対して有利に立てると言うこと。
さらに英雄叙事詩ティターンの巨像を建設するためにもこのレベルが規定以上必要となる。代わりに英雄叙事詩の建設にレベルが規定以上に達したユニットは不要でもある。この仕組みが早期から戦争を行う利点となる。

BtSでは都市圏外や石油の資源調達でのみ、FfH2でも非常に限られた条件の防衛戦でしか役に立たない砦が改良されて非常に優秀なタイル整備となった。強力なタイル産出力と戦闘補助により内政でも戦争や蛮族退治にも役立つ

砦が領内にあり戦闘も領内であれば周囲の味方に攻撃時でも大きな戦闘力ボーナスをもたらす。兵を駐留させなくても近隣にあるだけで効果を発揮し、解禁が非常に早い上に文明領内であれば市民配置をしなくとも成長する特性もあって、事前の敷設さえ済ませておけば役に立つため非常に扱いやすい。OACでは野戦戦闘を重視するバランス調整がされているのもあり、砦を活用した領内野戦がユニット撃破の有力な戦術となる。
一方で砦の扱いやすさはAIにとっても同様であり、こちらからライバルへ攻め込む場合にも敵領内の至る所に建設された砦対策は重要な課題。無効化自体は簡単で、ユニットで占拠している間は機能しないし、掠奪してしまえば小金が手に入って占拠し続ける必要もなくなる。あるいは文化圏外の砦も効力を失う。問題は砦の効果範囲の大きさから1つのタイルに効果を及ぼす砦が近隣に複数存在すること。特に都市の後背地に存在する砦をどうするかは大きなポイントとなるだろう。

小屋に並ぶほどタイル産出力が大きいので積極的に都市圏内に配置したい。直下の資源を有効化する機能もあるため対応整備による追加産出が小さな資源は踏んでも一向に構わない。BtSで石油にするように有効化テクノロジーの取得前に敷いておけるのも利点。ただしあまりに優秀な産出力を誇るため、海賊の隠れ家がそうであるように一定の整備間隔を開ける必要がある。砦スパムをする場合はきちんとタイル計画を立てるように。

野戦撃破や前線基地に利用するための砦は前線の丘陵に敷くと良い。隘路があればそこでも良し。整備間隔は所属タイルに関わらず有効なので、こちらが先に敷いておけば隣接する相手方へも制限がかかる。逆に先を越されるとこちらが敷けなくなるので、特に都市間隔の狭い場所は優先的に作業したい。もちろん文化押しで取られてしまわないように注意。
蛮族退治に利用する場合は重要な方向に絞って良いので1ユニットは駐留させておきたい。仮に能動的に活用できなくても行動を制限できる。中盤までなら都市以上に高い回復ボーナスを持ち防御ボーナスでも並ぶ。よって蛮族を食い止める前線基地としては都市よりも優秀。同時に建てた都市よりも防御の面で優れていると考えて良いだろう。

野戦戦闘

Civ4において戦争の主軸は都市戦闘であり野戦戦闘は軽視されてきた。そしてFfH2においてもそれは同様であった。OACではこの点の改良に力を入れており、野戦攻撃による侵攻スタックの撃破や、野戦攻撃を仕掛けてくるユニットに対する野戦防御能力が重視されるようになった。

偵察ユニットは野戦攻撃に強力に特化するようになった。例えば狩人は丘陵攻撃力が強化されており丘陵を通過するユニットを野戦攻撃にて撃破可能。緑葉の同胞の固有ユニットは森林・古代樹林戦闘に強力に特化して敵う者なし。取得が偵察ユニットに限定される代わりに性能が強化された森番・ゲリラなどの昇進を用いて、野戦戦闘力を大きく増強させたユニットを用意すると、散発的な進入は野戦で苦もなく撃退できるようになる。
都市攻略の役には立ちにくい偵察ユニットだが、生産までに必要な工程とコストが全体的に小さく変更されており、同世代のユニットの中で最も素早く戦場に投入できる。鷹の搭載や地形移動コストの無効化、レンジャー以上の持つ不可視能力のおかげで敵地や中立地帯における単独あるいは少数での野戦行動には最適の兵科なので、事前偵察および内政妨害や露払いのために先行させるも良し。

騎乗ユニットは退却能力の強化と側面攻撃の能力が追加されて対侵攻スタックの野戦打撃力となる。これは人間が使うよりもAIに使われる機会の方が多いだろう。高難度AIが国力に任せて大量生産した騎乗ユニットは、白兵と攻城兵器中心のシンプルな都市攻略部隊にとって大いなる脅威であり、事前偵察で騎乗ユニットを発見したなら慎重に行動する必要がある。
対狙撃として働き野戦でのスタック防御に役立つ護衛昇進の効果は、スタックへの狙撃自体を無効にするのではなく狙撃対象の前で当人が立ち塞ぐ形に変わった。結果として護衛ユニット自体の狙い撃ちや狙撃ユニットの飽和攻撃により護衛のユニットさえ排除できれば障害はなくなる。そのためスタックに護衛が含まれていても狙撃を成功させる望みが持てるようになった。無論逆の立場も言えることで相手が暗殺者を多数擁している場合は注意。
一方で弓術ユニットは退却妨害能力や対偵察ユニットボーナスにより、相手の野戦攻撃に対する防衛あるいは抑止能力が高い。間接攻撃の追加によって都市攻撃の補助にも役立つため侵攻スタックに加えておきたい兵科となった。

およびその昇格改善は非常に強力で領内での戦闘に大きなアドバンテージをもたらす。進入してくる敵対ユニットの野戦撃破への活用はもちろん、AIも積極的に利用してくるので攻め込む場合も野戦攻撃への対策をきちっとしよう。

ユニットの行動と移動力の消費

ユニットの行う様々な行動は、戦闘と同じように移動力を消費して実行され、同一ターンに置いて他の行動と両立できなくなった。呪文や技能に備わっていた既存行動の枠を外れた都合の良さも失われたため、他の行動との兼ね合いを考慮しつつ運用していく必要がある。

呪文や技能の実行に移動力を消費する (ただし移動力の消費が機能の発揮を阻害する呪文や技能 (快足・燃えたぎる血・etc.)は例外)。このためほとんどの呪文や技能は移動力を使いきってしまっている場合は実行することができない。よって呪文詠唱ユニットに対して移動力の確保が課題。そのため秘術・信奉ユニットにとって機動力 I が非常に重要な昇進となっている。

戦闘と同様に同一ターンに複数行動することができなくなった。すなわちタイル移動を除く作戦行動は同一ターンにいずれか1つを1度しか行えない。対象は戦闘・間接攻撃・呪文詠唱・特殊技能・砲撃・掠奪・装備品の取得・乗下船・鷹の行動(基地変更/偵察)・タイル改善など移動力を消費するほぼ全てのコマンド。なお電撃戦・再詠唱・高速詠唱などにより制限を一部回避できる他に、世界呪文などの一部の呪文は攻撃済み・詠唱済み・移動力を使いきった状態でも実行することができる。

FfH2では呪文や技能の目標数に制限がなかった。そのためスタックに含まれるユニット数がどれほど増えようとも全員に効果があった。一方でOACでは敵ユニットに対するほとんどの呪文や技能において、1タイル当たりの最大目標数に制限がかかっている。そのため大スタックを一発の呪文のみで削ることは出来なくなった。
最大数は呪文や技能毎に異なる数値が設定されているが、意識する場面はほとんどないので特徴的な数値を取る場合を除いてシヴィロペディアでも当サイトのデータベースでも記載を省略しており、おおよそ6~16体の範囲内に収まる。例えばハリッドの燃え立つ火柱は14体。
タイル当たりの制限なので一度に多数のタイルを効果範囲に含む場合は各タイル毎に目標数の制限がかかる。例えば竜巻の最大目標数は8体だが、効果範囲が広いので理論上は最大で160体 (20タイル)まで巻き込める。

召喚

召喚はルールが変更されている。概して使い捨てしやすくなりAIも無駄な召喚ユニットを溜め込まないようになった。

召喚主が死亡すると召喚ユニットは消滅する。死亡ログも残らずただ消え去るので戸惑わないように。永続召喚ユニットも同様であり、肉のゴーレムを作成後に術師を削除して、新たな大魔道を作り出す技は使えなくなっているので注意。これによりAIが行うことのある、虎や骸骨のみ山盛り所属した歪な軍隊編成も抑制される。

召喚ユニットを倒しても経験値を得られない様になった。ユニットの獲得経験値を元に計算される文明の戦闘経験も同様に得られない。倒れたときの厭戦感情への影響のないユニットも増えているので、召喚ユニットを使い捨ての爆弾として用いやすくなる。相対する場合は、倒しても経験値を得られない召喚ユニットをいくら相手にしても何も得られないので、早々に召喚主を討伐することを考えたい。

永続召喚されたユニットは召喚されたターンに行動することができなくなった (俗に言う召喚酔い)。次のターンから行動可能となる。さらに多くの永続召喚呪文が術者に疲労を与えるため、再度の召喚にインターバルが必要。そして永続召喚は術者1体につき召喚可能なユニット数を1体に制限する特性があるが、FfH2バニラが召喚可能な術者の保有数により制限していたのと異なり、OACでは召喚ユニットが実際に召喚した術者と紐つけられていており、術者1体に付き召喚ユニット1体を正しく体現している。ついでに前述の通り術者が死亡すると消滅する。
これらの特性により永続召喚は前線で召喚するよりも後方で召喚する方が良いバランスに仕上がっている。

次元攻撃

だれてくることの多い終盤における戦争に置いて研究を進める動機付けと消化試合の一挙解決のために、最上級のテクノロジーではそこに到達していないライバルをまとめて挽き潰すに足る性能がいくつか解禁される。そしてその最たる物が次元攻撃ユニットである。

次元攻撃ユニットはBtS本家でいうところの核攻撃ユニットに相当するようなユニットであり、内政勝利の最終建造物並みに高いコストで作ることが出来る。その威力はBtSとは桁違いであり、着弾地点付近のユニットやタイル整備どころか都市や陸地まで丸ごと吹き飛ばすことが出来る。
戦術核相当のユニットで敵のメインスタックを前線都市ごと、ICBM相当のユニットなら大陸諸共に複数の文明を滅ぼせる範囲を一発で消し飛ばせる。立ちふさがるラスボスを滅亡まで追い込もう。陸地も一緒に吹き飛ばすため制覇勝利も同時に近づく。

消し飛ばしたタイルには基本的に進入不可となる。周囲に降り注ぐ死の灰にも進入不可かつ除去できない。よって下手な場所に撃つと進軍の邪魔となることもあるので注意。
なおBtSの核攻撃で中立文明を巻き込めないように、次元攻撃でも中立なユニットや領土は巻き込めない。一部の呪文のように宣戦布告を代償に放つことも出来ないため、中立を巻き込む場所へ撃ち込む場合は事前に手動で宣戦布告する必要がある。特にICBM相当なユニットによる次元攻撃はこの制限に引っかかることが多々。
また、バージョンに依るがAIも作って砲撃してくる。使われたら最後まず間違いなく敗北一直線。特に内政勝利を目指すときに注意。

傭兵

傭兵はもはや九人衆ギルドを獲得した文明の専売特許ではない。酒場さえあれば誰でも傭兵を雇える。酒場の前提として酒類あるいは九人衆ギルドが必要となるが、複数の文明が傭兵を雇うことが出来る。事実AIも戦争中は積極的に雇うため、前線で所属の異なる傭兵同士が争うのはそう珍しいことではない。ただし酒場のある都市でしか雇えないので、九人衆ギルドによる無償の酒場がない限り、落としたばかりや全く準備のしていない都市で緊急戦力や戦力補給のために使うことは出来なくなった。

さらに傭兵は国家ユニットとなった。各文明の保有上限は12体。国庫に物を言わせての傭兵大量雇用は出来ない。傭兵に優れた文明は枠の増加や上限突破の手段によりさほど意識することもないだろうが、通常の文明は上限による雇用不可に気をつける必要がある。

そして傭兵ユニットの勝利時には彼らに報酬を支払う必要がある。戦闘に勝利すると賞金稼ぎなどの獲得とは逆の作用によりを失うことになる。もしも報酬を与えることの出来ないほどに国庫が逼迫している場合は即解散。よって傭兵のみの戦力を当てにするのは危険。特に敵の主力と防衛戦で当たると戦闘に勝利しながら勝負に負ける可能性もあるので注意が必要。

武器装備

武器には有効化テクノロジーが設定されたが、装備可能なユニットが増えて対象の武器資源で親和力を得るようになったため戦略的価値が増大した。

白兵ユニットはもちろんのこと偵察・弓術・騎乗ユニットや攻撃的信奉ユニットも武器を装備可能になった。

武器の装備には武器資源だけでなく武器の有効化テクノロジーの保有が必要。青銅の武器は採鉱、鉄の武器は製錬、ミスリルの武器はミスリル器が有効化テクノロジー。これは武器資源の有効化テクノロジーとは別口であり、ゆえに建造物や取引から武器資源を得ても、武器を有効化するテクノロジーを取得するまで装備することは出来ない。

武器資源との親和力により、対象の資源を集めることで武器装備ユニットの戦闘力が大幅に上昇するようになった。親和力の戦闘力補正は武器装備と同じく基礎戦闘力への上乗せとして機能するため、そこからさらに通常の戦闘力補正がかかる。特に昇進の多い高難度AIでは影響力がかなり大きく、武器の差により全く太刀打ちできないこともしばしば起こる。そのため武器資源の確保は本家BtSでの戦略資源確保と同じくらい大切。銅資源の埋蔵量の少なさもあり、確保できなかったが故に序盤戦争を諦めざるを得ないことも珍しくない。

武器装備の変更によりガル=デュールの鉱山の戦略的価値が変わってくる。早期に建てたところで鉄の武器を有効化するテクノロジーを取得するまで装備できないが、供給量が多いために有効化してからは同じように鉄の武器を持った文明よりも優位に立てる。そして有効化前は輸出資源として優秀。ついでに言うと宗教の変更のためにキルモフのルーンを国教にしていないとその効力を発揮できない。

ユニットの能力

見慣れたユニットの行動の仕様が変わったり、新たなユニットの行動が増えたり。そんな能力に関する説明。

間接攻撃

間接攻撃はBtSにおける空爆任務に相当する戦闘コマンド。実行するのが航空ユニットではないため仕様が多少異なるが、その最大の特徴は反撃を受けることなく敵の戦闘力を削れること。あるいはCiv5以降をプレイしたことがあるならば、経験値を得られない遠隔攻撃と同じと言った方が解りやすいだろう。

間接攻撃を使用すると相手の反撃を受けることなく敵ユニットにダメージを与えることができる。ただし経験値を得ることはできない。間接攻撃の実行にタイル移動が伴わないため、固めた守りを崩すことなく攻撃することができる。ダメージを受けないことも含めて駐留中の弓術ユニットが防衛に支障なく攻撃に参加可能。あるいは通常戦闘で戦力にならない弱小ユニットでも消耗せずに戦力として貢献できる。陸上ユニットが海軍ユニットを攻撃したり、その逆も可能なので互いの軍を支援することもできる。

実行可能なユニットは弓術・攻城兵器・海軍ユニットなどであり攻撃力・ダメージ上限・射程は兵種毎に定められている。一部の昇進を取得することで強化することもできるが、呪文とは異なり敵方には間接攻撃を軽減や無効化する手段がなく、実行ユニットに設定されたダメージ上限に達するまでいくらでも重ねられるため、強大な1ユニットを打倒する際に非常に役立つ。一方ダメージ上限が定められており、基本的に1ユニットにしかダメージを与えられないこともあり、多数の弱兵を相手取るのは効率が悪い。なお、実行には移動力を消費するのと電撃戦を持たない限りそのターンには戦闘行動不可なため、攻めでは少々使い勝手の悪いところもある。

応射

応射の戦闘力その他は、兵種に設定された専用の数値に従うことなく、個別なユニットの持つ通常能力に依存するようになった。応射の命中率とダメージは、応射ユニットの攻撃戦闘力と攻撃ユニットの防御戦闘力から計算される。計算式は通常の戦闘に準じる。

応射の能力は基礎攻撃力の増強や一部の昇進を取得することで強化することができる。教練 I~IV の昇進は応射ダメージを直接的に上昇させることはなくなり、代わりに先制攻撃能力が応射回数の上限を決定する。

電撃戦の能力を持ったユニットが無限に応射を行うことはできなくなった。先制攻撃の数値が1ターンに行える応射の上限となり、電撃戦は直前のターンに行動をしている場合での応射発動を許可する。逆を言えば電撃戦を持たない限り直前のターンに何らかのアクションを起こしたユニットは応射不可。さらに防御ユニット自身が応射を行うことはできないため、応射ユニットは防衛ユニットとは別に用意する必要がある。
発動が受け身な上に条件が厳しくハズレもあるため使い勝手は悪い。少なくとも狙って有効活用しようとする能力ではない。応射可能な兵種は間接攻撃も可能な場合が多いこともあり、間接攻撃目当てで集めたユニットで運良く発動させられたら儲け物ぐらいに考えておこう。

側面攻撃

ほとんどの騎乗ユニットはカタパルト・大砲に対する側面攻撃が可能になった。BtSにおける側面攻撃に相当。

カタパルト・大砲を含むスタックに攻撃を仕掛けて、戦闘勝利か退却を成功させた場合にスタック内のカタパルト・大砲に副次ダメージを与えることができる (代替ユニットを含む)。この副次ダメージにはダメージ上限が設定されていないため、側面攻撃によりとどめを刺すことも可能。相手が多数の攻城兵器を従えている場合に騎乗ユニットを揃えることで対策を取ることができる。

側面攻撃 I~III の昇進などの取得による退却率上昇や単純に戦闘能力を上昇させて勝率を上げることで成功率を上げることができる。BtS本家と比べて騎乗ユニットが退却率に優れる傾向と領内野戦での攻撃側優位があるため総じて成功率は高め。ただし対騎乗の能力を持ったユニットの追加や、弓術ユニットなどに相手の退却を妨害する能力が与えられているので対策も取れる。

海上封鎖・海上巡視

海上封鎖の範囲は実行するユニットの移動力に依存し沿岸タイルにまで効果を及ぼすようになった。対策としての制海権の確保に海上巡視が使えるようになったことと合わせて、海を渡る必要のないマップでも海軍ユニットの重要性が増している。

封鎖や巡視の範囲は実行するユニットの移動力に依存する。それも単純にユニットからの距離ではなく、実際にユニットが移動した際に消費する移動力から決定される。規定の移動数で到達できるか否かが目安。そのため海岸線の形によって封鎖範囲が変動する。ただし外洋進出能力は考慮されていないのでガレー船により外洋を封鎖・巡視することも可能。同様に海藻による移動コスト増大も無関係。海上巡視は都市を影響範囲に入れるが都市タイルを経由した移動も考慮されない。なお封鎖・巡視範囲は5が確保できれば最大範囲となり、より大きな移動力があってもそれ以上に範囲が広がることはない。

海上封鎖の効果は都市タイルを除く沿岸タイルにまで及ぶ。沿岸タイルの封鎖は水タイルよりも範囲が狭く、そのためユニットの移動力が低い内はほとんど影響を受けないが、移動力が高くなってくると1体でかなり広範囲の陸地を封鎖できるようになる。これにより時代が進むほど海上封鎖を行われた沿岸都市はまともに機能しなくなる。特に私掠船が開発されて以降はAIが送り込んでくるので非戦でも制海権の確保が重要になる。

海上の脅威に対抗するには敵対ユニットを退治する他に海上巡視を活用できる。海上巡視の範囲内のタイルでは、海上封鎖の影響を受けずタイル整備の掠奪も行うことができない。実際に占拠されているタイルでさえ市民を働かせることが出来るほどの強力なタイル確保能力を得る。さらに海上巡視は都市を含む沿岸タイルにまで効力を発揮することが出来て巡視範囲に含まれる都市にをもたらす。海岸線の形によっては船乗りガレーを領海外洋に配置するだけで、蛮族ガレーによる荒らし行為を総スルーした上でボーナスを得ることも可能。さらにノクス=ノクティスとの組み合わせなら終盤までガレーのみで制海権を確保できる。なお海上巡視で防げる掠奪はコマンドによるものだけであり、津波などの呪文や特殊技能による改善破壊は防げないので注意。

海上封鎖・海上巡視はユニット待機の一種であるため戦闘や間接攻撃などと両立可能。移動や戦闘行動中もターン経過する際にどちらか可能な方を実行するとユニットの能力を無駄なく活用できる。ただし自動解除は敵対する海軍ユニットが近くにいない限り起きないので、行動するためのユニット選択は毎ターン手動で行う必要有り。

不可視

不可視の能力が整理・拡張されており、関連する能力を持つユニットが増加しているため意識して運用したい。

不可視は擬態隠密の2種類に分かれ、不可視の能力を持つユニットは対応する視認可能を持つユニットにしか見えない。視認可能なユニットの視界に入っている間は一時的な可視化が行われ、可視化中は通常ユニットと同じ対応になる仕組み。可視化手段は他にもあり、露見やディエス=ディエイにより無効化されるので、至光なる天空を相手にする場合はほとんど機能しないと考えて良い。さらに擬態の不可視に関しては戦闘や間接攻撃を実行すると次の自分のターンまで効果が解けるので注意。そして蛮族ユニットである場合は文化圏でも擬態の不可視が無効化されるので鉱山での蜘蛛の巣イベントによる巨大蜘蛛が正しく機能する。

擬態は巨大蜘蛛や高位な偵察兵が保有しており、偵察ユニットや鷹により見破ることが出来る。隠密は影法師などが保有する他にノクス=ノクティスによる不可視もこれであり、看破の目の昇進や狙撃手・輝ける衛士・浮遊する目などにより見破ることが出来る。

中盤以降は不可視能力を持ったユニットが多数出現して、AIも不可視状態を理解して行動するので対策を取るべし。さらに一部の文明は、序盤から隠密の不可視能力を持ったユニットを多数抱えるため対策に苦慮することとなる。

高速詠唱

高速詠唱は種族や昇進などによってもたらされる特殊能力。この能力を持つユニットは同一ターンに直接戦闘・間接攻撃と呪文・特殊技能の実行両立が可能。
当能力を与える同名の昇進が存在するため分かりづらい点もあるが、昇進であることを明示している場合を除き「高速詠唱」は能力のことを示していると考えて良し。

に述べたとおり、ユニットの行う様々なコマンド (移動を除く)は、同一ターンに置いて他のコマンドと両立できなくなった。高速詠唱はその制限を一部取り払うことが出来る。「直接戦闘・間接攻撃」と「呪文・特殊技能」で組となっており、間接攻撃をしたターンに呪文を実行したり特殊技能を実行したターンに直接戦闘を実行可能。一方で直接戦闘をしたターンに間接攻撃を実行したり、呪文を実行したターンに特殊技能を実行することはできない。これらには高速詠唱ではなくそれぞれ電撃戦・再詠唱で対応可能となっている。
タイル移動との両立にも配慮されており、呪文詠唱で消費する移動コストが通常の半分で済むようになる。残念ながら移動後の詠唱にはほとんど寄与しないが、詠唱後の移動は制限を受けづらくなる。
ただし幾つか例外があるので実際にどの組み合わせが実行可能かは実行してみるまで判らない。まず確かなところとして先に呪文や特殊技能を実行した後に間接攻撃を実行することは出来ない不具合がある。また、呪文や特殊技能には移動前でしか実行できないなど実行制限がかけられている物があり、この場合も上手く両立できない場合がある。

秘術呪文

秘術ユニットがマナを使って習得する秘術呪文は大幅に変更あるいは組み換えられている。
ランク1には戦闘の役に立たない呪文がラインナップされていたFfH2とは違い、術使いの時代から前線で活躍できるような呪文を習得できるようになった。そのため宮殿や近隣の名所旧跡の供給するマナによっては、真っ先に術使いを解禁して術使いを主力とした戦争を仕掛けることも問題なく可能。
特に召喚呪文の中には召喚ユニットの弱体化の代わりに低いランクに移動した物が多く、ルールの変更を受けて使い捨てしやすくなったこともあって戦場で大いに役立つ。
また、デバフ呪文 (敵方の能力低下呪文)は抵抗される可能性があることを考慮して性能が強化されており、当たりさえすればバフ呪文 (味方の能力増強呪文)や攻撃呪文を超える成果をたたき出す。ダメージとは異なり自然回復しなかったり回復に時間がかかるため、相手スタックに張り付いて戦力を削ぎ落としていくことが出来る。

ターン経過による自動的な経験値の取得率が全体的に上昇しており、秘術に優れた志向の持ち主でなくても魔術師や大魔道を生み出すのはそう難しいことではなくなった。当然ながら昇進獲得数も増加するため、秘術昇進以外に戦闘や呪文伸長などの強化昇進を取得するだけの余裕が出来ている。

その他

AI

AIには細かな修正が多数入っておりユニットも賢くなっている。ただしその分ユニットおよび可能な行動の増えるプレイ後半における動作の重さが深刻な物になっている。
AIも内政勝利を含む勝利条件を狙ってくるようになった。制覇スイッチが入ると友好国にも攻め込み、祭壇を狙い始めると神権政治で神官を大量雇用、マナを確保したら解呪を活用して支配の塔を目指して来る。
FfH2特有の特殊な文明特性も一部は理解して内政を行うようになった。例えばカザードは金庫の閾値を大都市志向は大きな都市圏を考慮に入れる。
おかしな挙動も修正されている。例えば FfH2 0.41o AI最大の失陥とも言える、海を越えた入植を一切しない不具合も修正。海を隔てた有望な土地への入植や海を越えた宣戦布告からの揚陸行動もするため油断ならない。目くらましの光などで移動不能になったユニットにスタック丸ごと拘束されることもなくなり、近くに落ちている装備品があれば回収に向かうようにもなった。

人間プレイヤーとの間に永久同盟を結ぶAIの行動に制限をかけることで人間の邪魔をしないようになった。
人間プレイヤーは、同じチームのAI文明に割り込んで世界遺産の建造を始めることができる (その場合AIは建造を取りやめる)。同じチームの人間プレイヤーに抜け駆けして世界ユニットを生産したりテクノロジーをばらまいたりもしなくなった。

AIには追加で幾つかの補正がかかる。例えば主力ユニット生産に必要な建造物を通常よりも安いコストで建設可能。途中登場の文明はスコアが低いときに補正を受けられる。

操作性の向上

BtSにおける修正・改良MODのBUG・CGE・BBAI・UnofficialBugFixなどをマージしつつFfH2に最適化しているので、全体的に操作性が向上している。

呪文詠唱は移動やタイル整備と同様に予約自動化が可能になった。自動化は3種類あり、うまく扱えば秘術ユニットの運用がかなり楽になる。
予約方法はタイル整備などと同様であり、"移動→湧き水→移動→湧き水"といった運用をする際に便利。
呪文自動化の1つ目はターン終了時の自動詠唱であり、ターンの終了時に自動で呪文を実行する。自動で実行できる呪文とその優先順位が設定されており、自動化可能で実行可能な呪文の中で最も優先順位の高い呪文を自動で実行する。この自動化は、環境設定において「ターン終了時に自動詠唱」の項目にチェックを入れれば全てのユニットにおいて有効になる。
自動化の2つ目はターン開始時の自動詠唱であり、ターンの開始時に自動で呪文を実行する。自動化可能な呪文と優先順位はターン終了時の自動詠唱とほぼ同じだが、こちらはグループ毎に自動化の有無を設定できる。ユニットの「自動詠唱を開始」を選択すれば、その後「自動詠唱を停止」を選択するまで毎ターンの開始時に自動で呪文詠唱を行い続ける。終了時の自動詠唱が余力を使用して実行するのと異なり、移動力消費や詠唱済みフラグが手動操作に影響を与えるので設定するユニットは慎重に選びたい。また、ユニット単位ではなくグループ単位なのでスタックを組むと設定が共有されることになる。同じ呪文を習得した複数のユニットでグループを組んで詠唱した場合は、習得している呪文の少ない弱いユニットが優先して実行するので、快速詠唱担当には他の呪文をあまり覚えさせないように。
自動化の3つ目は土地改良の自動化であり、労働者のタイル整備自動化と同様に、移動と改良呪文の詠唱を実行し続ける。これはユニット毎に自動化の有無を設定できる。「土地改良を行う(自動化)」を選択すれば、その後「自動化を停止」を選択するか別の命令を下すまで、自動で移動と土地改良の呪文実行を繰り返す。湧き水や花盛りなどの自動化が可能。いちいちユニットを動かさずとも勝手に判断して実行してくれるので非常に有り難い。

鷹の使い勝手が上昇した。2通りの自動化により毎ターン一々指令を出さなくとも働いてくれる。
鷹を視界の確保に使う場合は偵察の自動化を使える。指定したタイルに対する偵察飛行を毎ターン自動で実行する。地域の蛮族発生を防ぎ続けたりライバル国家の戦力終結具合を確認するのに便利。指定したタイルを偵察できなくなった時に自動でミッションが取り消されることはない。取り消し忘れると遊兵化することになるので、ユニットに搭載しての偵察自動化で搭載先のユニットを移動させる際は注意が必要。
鷹をマップ探索に使う場合は探検の自動化を使える。飛べる範囲に存在する未開タイルの探索飛行を毎ターン自動で実行する。都市を拠点として実行すると拠点移動も自動で行ってくれる。自国の都市はもちろん通商条約を結んだ他国の都市にも自動で派遣される。陸上ユニットに探検の自動化を命令した際に鷹が搭載されているならば、その鷹も探検の自動化を始める。飛べる範囲に明らかにできる未開タイルがないと判断すると、自動探検を中断して指示待ち状態に戻る。

inserted by FC2 system